「星」はどう決まるの?

ミシュラン『レッド・ガイド』(旧『ミシュラン・ガイド』)の「星」の決めかたについてのインタビューです。
料理界の人にとって星は栄光の称号で、本場フランスでは評価が下がったのを気にして自殺するシェフまで現れています。それぐらい料理人にとって決定的となる格付けですが、その星はどのように決められているのかをベルナール・ネジャレン (ミシュラン レッドガイド事業部ディレクター)が答えています。
ベルナール・ネジャレン氏 プロフィール
1938年生まれ
68年ミシュラン入社
『レッド・ガイド(ホテル・レストランガイド)』の格付け調査員を経て、同ガイド編集長に就任。
85年からレッドガイド事業部ディレクター。
世界各国で発売されている全『レッド・ガイド』を統括。


星の格付けの意味は?
「星の格付けは1926年からで、もともとは、努力をしている店を評価したいという思いから生まれたものです。」
「調査員が匿名で店を調査して星をつけるという、現在と全く同じスタイルを確立していました。」

調査員はどんな人?
「すべて正社員で調査専門のスタッフです。ホテル、レストラン業界に10年以上いた人などが多く、料理学校を出た人もいます。フランスでは自ら売り込んでくる人が多いのですが、国によっては公募することもあります。」

フランス人以外でもいいの?フランスとスペインでは味覚が異わないの・・
「スペイン人がフランスのレストランを調査することもあります。ベルギー人がスペインの店を調べることもあります。確かに味覚の違いはありますが、経験を積めば評価に問題はありません」

日本人の調査員がいてもいいのでは?
「残念ながら、これまで日本人の調査員はいませんでした。」
「最近はヨーロッパでも日本料理の店が増えているので、日本人の調査員がいてもいいと思ってはいます・・」

実際に調査するときにはレストランのどのような点を見るの?
「詳細は企業秘密なのですが……(笑)。
素材はどうか、調理法は繊細か、独創的か、など味のディテールを細かくチェックします。」
 
調査員の体調や気分で評価が変わってしまうことはないの?
「もちろん調査員も人間ですから、万全でないときもあります。そのようなときは調査を延期したりします。もっとも、あまりコンディションが良いと、何でもおいしく思えてしまいますから(笑)。」

サービスはどう見るの?評価にはどの程度反映されるの?
「店の評価はまず料理を重視します。味の判断が星の評価に大きく影響します。」

今回三つ星に昇格した「グラン ヴェフール」のシェフ、ギィ・マルタンは「僕は"三つ星的なサービス"ではない、やさしいサービスをしたい」と言っていましたが、逆に言えば「三つ星的なサービス」が存在することになる。やはり、サービスも評価の重要ポイントなのでは?
「三つ星スタイルのサービスがあるわけではありませんし、そうした基準を満たさないと三つ星になれないということもありません。サービスも大切ですが、星はあくまでも料理の質が重要なのです。」

複数の調査員の、評価が異なることはないか?。そうした場合はかディレクターが最終を下すとか?
「ディレクターが決めることはありません。調査員が調査レポートを持って集まり、その場で話し合って評価、星の数を決めます。ほとんどの場合は調査員の意見は一致しますね。稀に意見が分かれることもありますが、その場合は"民主的"に話し合って決めます。」

継続性はどうなの?新しい店の場合、たまたま状態がよかったのかもしれないし、その逆も考えられますが・・
「店によっては調査したからといってすぐに評価を掲載せず、内容が安定してから評価する場合もあります。」
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